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第105話 「勤労者 心の電話相談に過去最高の25,725件 将来に対する不安が前年比13%増」

投稿日:2010年08月09日

独立行政法人 労働者健康福祉機構 平成22年7月8日発表より

近年、労働者の受けるストレスは増加傾向にあり、厚生労働省によると仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者が約6割にのぼっています。

このたび、労働者健康福祉機構では平成21年4月から22年3月までの1年間に、全国19の労災病院に併設している勤労者予防医療センターおよび勤労者予防医療部で実施した「勤労者 心の電話相談」の相談件数や相談内容を取りまとめました。

■平成21年度の相談件数は平成12年度の調査開始以来最多の25,725件にのぼりました。

■相談内容を「職場の問題」「精神の問題」「体調の問題」と分けて結果を見ると、精神の相談が際立って多く、中でも「将来に対する不安」は9,947件と前年度より13%増加しています。次に「落ち着けない」(7,388件)、「イライラ・不安定」(5,693件)、「孤独感」(4,319件)と続きます。

同機構は「雇用も含め、経済・社会情勢が不安定で、将来の展望が開けない人が多いのではないか」と分析しています。

■職場の問題では上位3件が全て人間関係となっており、「上司との人間関係」(2,741件)が最も多く、次いで「同僚との人間関係」、「その他の人間関係」と続きます。

■体調の問題では「不眠」(2,569件)が最も多く、次いで「疲れやすい」、「倦怠感」と続きます。

■相談者は男性が45.6%、女性が50.6%と女性の相談が若干多くあるようです。

■相談者の年齢は40代が最も多く27.1%、次いで30代が20.7%、50代が13.4%と続きます。

■同機構では、次のような症状が見受けられたら「勤労者 心の電話相談」するように促しております。

 ・気分が沈んで意欲がわかない。
 ・些細なことでイライラして怒りやすくなったり、緊張しやすくなる。
 ・酒の量が増え、酔ったときにくどくなる。
 ・食べ過ぎることが多くなったり刺激物が欲しくなる。
 ・食欲が低下する。
 ・仕事の能率が悪くなる。
 ・職場で人を避けるようになったり、挨拶ができなくなる。

以 上

 

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