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第143話「上司のあり方が女性の昇進意欲・モチベーションを高める」

投稿日:2013年07月25日

「上司のあり方が女性の昇進意欲・モチベーションを高める」
                                         21世紀職業財団 調査

  21世紀職業財団では、このほど女性の昇進意欲やモチベーションに職場環境や
上司や同僚との関係、企業の育児支援制度、夫のサポートなどの要因がどのように
影響するか、調査いたしました。対象は 300 人以上の企業に勤務する子どものいる
正社員女性です。
調査結果のポイントは次のとおりです。

  1. 上司のあり方が「普通」の女性の昇進意欲・モチベーションを高める入社時の
キャリア意識が「やや高いか普通」の 7 割の女性にとっては、第1子妊娠前の女性に
対する上司の育成意欲が、また出産復帰後に上司が少し困難な仕事を与えることが、
さらに上司からの建設的なフィードバックが、現在の昇進意欲やモチベーションを
高めています。しかし、上司の育成意欲が高いと回答した女性の割合は出産復帰時に
やや減っています。

  2.総合職と一般職の女性の昇進意欲一般職に対しては、上司の部下育成意欲が、
また総合職に対しては、仕事と家庭への両立配慮が、現在の昇進意欲を高めることに
重要。

  3.女性のモチベーションを高める育児復帰のあり方育児復帰時に、上司や人事との
面談、休業時に職場の情報がわかる機会の付与等の制度があることはモチベーションを
高めることに有意な影響を与えている。
しかし、特に何も制度がないとの回答が 25~
34 歳層で 5 割近くと大きい割合を占め、制度導入が求められる。また、週何日かは
残業する場合のモチベーションは高く、看護休暇の利用、転勤免除等もモチベーションを
高めます。さらに、いい上司やロールモデルに出会った場合に、現在の昇進意欲や
モチベーションが高くなります。

  4.妻の昇進意欲・モチベーションは、夫のサポートによっても支えられている子どもが
0-1 歳時の夫の育児参加が多い場合、未就学児時期に夫の帰宅時間が遅すぎない
場合、夫が妻の仕事を積極的に応援し、家事や育児は夫婦二人で分担したいと考えて
いる場合に、女性の昇進意欲やモチベーションが高まります。

  5.昇進見込みとモチベーション
  「昇進は努力次第」と認識している回答者が4 割と回答がもっとも高かったものの、
「当社ではもともと女性の昇進が遅い」は 54 歳以下に回答を限定しても 35%が選択
しています。そうした企業では、もともと昇進のない仕事に就いている女性の割合も
相対的に高く、昇進意欲は低いものとなっている。
「昇進は努力次第」と認識されている場合に比べて3つのモチベーション指標も統計的に
有意に低い。

                                                                                                以上

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