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第318話「創業10年の日本企業の成長は遅い」

投稿日:2024年02月07日

情報処理推進機構(IPA)が企業向けのソフトウエアを開発・販売する新興企業を対象にした調査(米国261社、日本135社から回答)によると、創業10年以上の米国ソフトウエア振興企業のうち、上場直前の「レイタ-期」(事業が拡大し持続的なキャッシュフロ-がある)まで成長した企業が7割に上ったことがわかった。

一方で日本は3割にとどまった。
米国企業は柔軟に事業モデルを変換するのに対し日本企業は消極的である点が成長スピ-ドの差につながっているようだ。
環境変化などに合わせた事業モデルの変換を行ったとする米国企業は、創業初期の「シード期」からレイタ-期の4期間の平均で94%を占めた。
対して、日本企業は同50%だった。
事業モデルを変換した理由(複数回答可)を聞くと、米国企業では「他社との競争激化」が52%で最多だった。
海外に比べ日本の起業家はリスクを避ける傾向にあるとする業界の声は多い。

だが、競争に対応するための大きな変革も受け入れなければ、その先の成長機会は望めない。
日本でもクラウド経由でソフト提供する「SaaS」企業が増えるなか、米国に見習うことは多くありそうだ。

以上

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